motodoc的仙台の御案内

 どこにでもあるような観光案内ではなく、motodocの独断と偏見に基づく御案内です。

仙台市と仙台藩

 宮城県はその全域がもと仙台藩。単一藩によって構成された県というのは宮城県だけなのだそうです。しかし、もともとの仙台藩というのは、今の宮城県よりずっとずっと広かったのですよ。(古地図など見てみて下さい)しかし、あちこち領土を切り取られ、仙台藩は東北六県でも最も面積の小さい仙台県(のち宮城県と改名)となりました。

 伊達62万石の城下町、宮城県の文化的経済的中心であり県庁所在地であるのが仙台市。宮城県は「仙台市とその仲間達」といった感じです。先進的で国際的な部分は仙台市が、自然に優しく情緒的伝統的な部分は仙台以外の市町村が担っています。仙台市は東は太平洋から西は山形県境の奥羽山脈まで、宮城県の真ん中を帯状にぶち抜いています。

仙台のお城紹介

仙台城

 正しくは仙臺城。青葉城とも言います。天然の地形を活かした山城で、城下町を一目で見渡すことができ、さらに天守閣を築く必要はなかったのかもしれません。復元されている建物は隅櫓だけですが、現在本丸の石垣の調査と復元作業が行われており、作業終了の暁には艮櫓が再建されることになっています。観光の目玉は、城下を見下ろしている凛々しい政宗騎馬像と仙台の夜景。春は桜も綺麗です。

白石城

 伊達政宗公の重臣であった片倉家の居城です。伊達家の家臣ではありますが、事実上大名並の権限があり、仙南地域一帯を治めていました。この城の天守閣と門は、木造で忠実に復元されています。戦後に復元された城のほとんどが鉄筋コンクリート造りですが、この城は木造なのが嬉しいです。お城の形だけでなく、城郭建築の技術そのものを残していけますからね。これから数百年は風雨に耐えうる建物だそうです。

若林城

 これは仙台市の東南部にありまして、政宗公が晩年を過ごしたと言われる場所です。現在は赤煉瓦の塀が廻った宮城刑務所になっています。周りにお堀がありますから、刑務所にするにはもってこいだったのでしょう。というわけで、全く往時を偲ぶことはできません。

瑞巌寺

 これは寺ということになっていますが、よくよく見るとここも城です。実際この場に行ってみるとわかりますが、ここに通じる道は海岸沿いの細い道と、山越えのくねくねした峠道だけ。今は岩山にトンネルを通してしまいましたが、それでも観光シーズンには大渋滞するくらい、人の出入りのままならない場所なのです。大軍が攻めてくるのはかなり難しいでしょう。というわけで、ここには伊達家ゆかりのお宝が多数あります。

仙台でよく目にするもの

学生

 藩政時代から教育に力を入れてきた仙台。養賢堂をはじめとして藩内6カ所に学問所を置き、その講師陣の規模は全国随一と言われました。(学問所がない藩もあったのですよ)現在でも全人口に占める学生の割合は高く「学都仙台」と言われます。その中心となるのが東北大学。旧制二高時代、政府が廃校を指示した際には、市民運動によってこれを阻止し守ったという伝統もあり、仙台市と東北大学とは切っても切れない仲なのです。旧帝大としては初めて女子学生やアジアからの留学生を受け入れた大学でもあります。

 その他、東北学院大学、宮城教育大学、宮城大学、仙台大学、東北福祉大学等の各大学と短大、数々の専門学校、予備校等があります。夏休みや冬休みで大学生が帰省すると、仙台市の人口はがくんと減り、特に国分町など夜の町はひっそりと静かになります。いまだに主要な進学校が男女別学であるのも仙台の特徴です。

タクシー

 仙台市にいる限り、タクシーに困ることはまずありません。人口に対するタクシーの台数は日本一。市内の中心部であれば、どこでも好きなところでタクシーを拾えますし、郊外でもバス通りまで出れば、すぐにタクシーに乗れるでしょう。特に早朝でもない限り、わざわざ電話をしてタクシーを呼ぶなんていうことはしません。そのつもりで余所の町に行くととんでもない目に遭います。(^^;;

政宗騎馬像

 これは仙台市民ならきっと誰でも好きなのでしょう。なので各所にこれがあります。一番有名なのは仙台城祉のものですが、それのレプリカが仙台駅構内のステンドグラス前に置いてあります。また、仙台駅前付近の街灯にも、政宗騎馬像のちっちゃいブロンズが乗っています。

仙台市のマーク

 ○に縦線が3本入った「竪三引」の紋は伊達家の紋章です。これをちょっと改造したのが仙台市のマーク。ようく見ると仙台市の「仙」の字になっているのですが、こっそり伊達を気取っています。これは電柱やマンホールの蓋など市内各所で目に入ります。その度に「ここは仙台藩」と思って下さい。(^^)伊達家の紋にはその他に「九曜紋」や「竹に雀」などがあります。

仙台発祥の逸品

八木アンテナ

 昔はどこの家の屋根の上にも乗っていたテレビのアンテナです。赤や黄色の真っ直ぐな棒やU字型の棒が、魚の骨みたいに並んだやつ。あれを発明したのが、東北帝大の八木教授の研究室でした。未だに地上波を受信するための装置としては最も簡素にして確実なパフォーマンスを発揮します。ただし、仙台市民でもこれが仙台発祥の品であることを知る人は多くありません。

 八木研究室ではレーダーの基礎技術もほぼ完成していました。しかし日本より早く、英国がこれを軍事活用し、大いに日本軍を苦しめたらしい。日本の開発した技術を日本で実用化できないということと、仙台発祥の技術が軍用化されたことを考えると微妙に複雑な心境ですが、現在は平和的にも役立っているので喜ばしいと思います。

スバル4WD

 スバル4WDシステムは、もともと(株)東北電力のサービスカーとしてレオーネが採用されたのが始まり。東北電力は東北六県と新潟に電力を供給する会社ですから、電柱や送電線の整備のために雪山を走る必要があるのです。そのために雪道でも安定して走れる国産4WDマシンが求められていました。この依頼に応えて、宮城スバルに勤めていた技術者が個人的に研究開発したのが、現在のスバル4WDシステムの基本になったのです。地方の一技術者の意見と提案を受け入れた会社の柔軟性と、利用者の需要に応えるために努力を惜しまなかった技術屋さんの存在が、世界に誇る日本の技術となりました。

半導体

 西澤潤一先生が東北大学工学部で研究された業績のひとつ。発光ダイオードなどが代表的なものです。信号機に使えるようにと、赤・黄・緑の三色が開発されました。これを電球に代わって信号機に用いると、太陽光の反射で見えにくいということが無くなると共に、かなりの省エネルギーになり税金の節約にもなるのですが、未だ実現されていません。ただし仙台市内の道路案内看板などには発光ダイオードの表示板が使われています。日本のみならず世界のハイテク産業を支えているのが、ここで研究開発された様々な半導体技術です。

光ファイバー通信

 これも西澤先生の業績のひとつ。光ファイバーが先進的な技術として日本の財産になると考えた先生は、日本の企業など各方面に実用化を依頼したのですが全く認められず、そのままではせっかくの技術が埋もれてしまうと考えて、泣く泣くアメリカの企業に譲ってしまわれました。日本での当時の評判は、「よその国で実用化していないものを日本で実用化して儲かるわけがない」ということだったそうです。そのため日本は今日でも莫大な特許料を支払って光ファイバーを利用しています。ひどく馬鹿げた話です。学生の頃にはこうした話を聞かされ、「日本を目指すな、世界を目指せ」と教わりました。

仙台ウイルス Sendai Virus(HVJ, the hemagglutinating virus of Japan)

 東北大学医学部の石田名香雄先生が発見したウイルス。世界的に「センダイウイルス」で通用します。これが有名なのは、病原体としてではなく、昨今のバイオ研究には欠かせない存在だからです。「日本の仙台から来ました」というと、「ああ、センダイウイルスの仙台ですね」と言われるくらい生物医学界では有名です。そう言われると、センダイウイルスの中に住んでいるみたいで変な気がします。(^^;;

KS鋼

 東北帝国大学の教授であった本多光太郎先生の開発した磁性鋼(永久磁石)。その後も東北大学工学部では次々と金属材料が開発され、フェライト鋼、新KS鋼など、実用化されて日本の工業に貢献している技術がたくさんあります。また最近では新しいマグネシウム合金が新素材として開発され、その実用化が期待されています。青葉山には日本でただひとつの「金属博物館」もあり、金属や磁石について学ぶことができます。金属好きの方はぜひ訪れてみて下さい。(金属好きにとっては)なかなか楽しいところです。

motodocの好きな場所

気仙沼・・大島

 気仙沼大島や唐桑の海が好きです。いや、ここから北のリアス式海岸は全部大好きです。岩手県の碁石海岸や浄土ヶ浜などは大変に素晴らしいです。仙台辺りの海は私にとっては海ではありません。さらに関東以南の海は・・・。

 魚が美味しいのは言うまでもありませんが、美味しい魚を食べたいと思ったら、ホテルや民宿に泊まった方がいいです。地元の人達は家で魚を食べるので、外食のお店では大したものは食べられません。

石巻・・日和山

 ここからは旧北上川と太平洋を一望することができます。晴れた日にここに立って、沖を行く船をぼけーっと眺めていると最高の気分です。かつて旧幕軍が仙台に一時駐屯した際には、新選組の屯所が置かれた場所でもあり、榎本武揚や土方歳三が軍事演習を行った拠点でもあります。

伊豆沼

 釧路湿原に次いで2番目にラムサール条約に登録された野鳥の飛来地。白鳥自体はあまり好きではありませんが、その他の鳥もいっぱいいて、餌付けをしたりして楽しめます。これもまたぼけーっと鳥の飛ぶ姿や氷ですべっている白鳥など見ていると飽きません。夏は蓮の花が綺麗です。

鳴子・・温泉

 一番人気は紅葉の時期で、遊歩道から見る紅葉は絶景ですが、休日は大変に渋滞します。冬になると温泉に入りに行きます。「滝の湯」という共同浴場が好きです。

小野田町・・やくらい薬師の湯

 仙台から小一時間ほどで。特に冬の雪見露天風呂は最高です。隣にあるビアレストラン「ぶな林」の豆腐のサラダも絶品ですが、時に売り切れていてひどく落胆させられます。

定義山じょうぎさん(じょうげさん)

 定義如来西方寺。仙台市の西部に平家の落人が開いた集落があり、阿弥陀如来信仰の地として今も市民に慕われています。ここの一番の名物は何と言っても「あぶらげ」。揚げたての三角油揚げにちょっと醤油をたらして食べると何とも言えません。わざわざ油揚げが食べたくなって足を運ぶほどです。味噌をつけて焼いた焼きおにぎりも美味しいです。

仙台市中心部

 仙台市内に好きな場所はたくさんありますが、他の人に勧めるようなものではないかもしれません。旅に来る人にお勧めするなら、やはり青葉城祉、瑞鳳殿。あとはそれぞれの趣味指向によって様々でしょうね。青葉通りを西の方に行くと、お城の交番(交番の建物がお城のような形をしている)があります。この辺りから青葉城祉にかけてのエリアは好きです。

秋保

 これも仙台市の西部にある温泉ですが、さらに奥に行くと秋保大滝という滝があります。ここも好きでよく足を運びます。ぼけーっと滝を見ていると、その流れの中に引き込まれていきそうです。春夏秋冬、季節によっても様々な景色が楽しめます。近くのおそばやさんの、田舎そばが美味しいです。ごそごそして短くて噛みごたえのあるそばです。そばや山菜はもちろんですが、そば茶も美味しいです。

蔵王

 温泉や紅葉狩り、ドライブに。何とはなしに「お釜」(噴火でできた山頂の湖?)を見に行ったりもします。玉こんにゃくを醤油で煮たもの(これを「おでん」という)に辛子をつけて食べると美味しいです。遠刈田温泉近くの自然薯料理のお店にもよく行きます。

七ヶ宿(しちがしゅく)

 仙台と山形を結ぶ街道筋の宿場。今はむしろダムの名前として有名です。七ヶ宿ダムが昭和の終わりに完成して以来、水を湛える前から見守ってきました。集落は移転したというものの、路地や民家、動物の小屋、畑や植木などがそのままダム湖の底に沈みました。水位が上がって行くに連れて、そうした人々の足跡、生活の温もりはすべて消え失せ、今はただ冷たく青い湖面が静かにそこにあります。このダム湖を含め、この一帯はとても自然が美しいところで、特に滑津(なめりつ)大滝は好きな場所です。